「デジタルサイネージからデジタルマーケティングへ」
前回のコラムでデジタルサイネージの用途をいくつか挙げたが、ここではデジタルサイネージの利用目的を共有するために、デジタルサイネージコンソーシアムのシステム部会が作成した「デジタルサイネージガイドブック」にある利用目的を引用する。
[デジタルサイネージの利用目的分類]
・ブランディング::特定の印象を持たせることで差別化をはかる目的
・セールスプロモーション: 販売を促進する目的
・アドバタイジング: 広告主の宣伝を流す目的
・インフォメーション: 情報を提供する目的
・空間演出(アンビエント): 映像を用いた空間演出(アンビエント)をする目的
・災害・緊急情報の提供: 災害・緊急情報の速やかな伝達目的
※これらの利用目的は得たい成果により単独あるいは複合的に利用することで、その効果を最大限に発揮することができる。
今回は、これらの利用目的のなかで、ブランディングとセールスプロモーション、アドバタイジングなどのマーケティングでの利用について考えてみたい。
このマーケティングでの利用目的が決まった段階で、デジタルサイネージはメディアであることを強く求められる。
その点では、「ロケーションと時間が特定できる唯一のメディア」としての特長はもっているわけだが、それを最大限に発揮させるためには、デジタルサイネージを道具として使いこなすことが必要となる。
筆者が思うには、従来は技術的な観点や設備面からデジタルサイネージを使いこなすにはどうすべきか、という模索の時代が続いていたが、この考え方からはマーケティング側で必要とされる要求は間違いなく実現されることはない。
それは、デジタルサインージが単独で機能し、成果を上げるものであると思われていたからであるが、実際には他のメディア同様、マーケティング側の論理でその特性を引き出し、使いこなす必要がある。
そのためには、クロスメディアのプランニング段階で、デジタルサイネージの利用目的をしっかりと位置付け、携帯電話との連携やWebとの連携、既存の紙媒体やテレビとの連携も含めた立体的なマーケティングプランが必要である。
それはたぶん、デジタルサイネージをどう使うかという観点ではなく、デジタルマーケティングの総合的なプランニングはどうあるべきか、ということを考えたほうが間違いなさそうである。
デジタルマーケティング側で主導の上、デジタルサイネージというメディアに対して必要な要求を出すことが大変重要になってくる。デジタルサイネージ側はそれにこたえる形でソリューションを提供するわけだが、昨年あたりから効果測定や、携帯連携、放送連携などの技術面、配信や機器のコスト面でも準備が整ってきた感がある今年は、デジタルマーケティングとしての成功例に大いに期待したい。
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