「3Dインターネットの新しい可能性・・・プラスプラス」
前回には3Dインターネットが過去にどんな流れで、ここまでメディアの1つとしてブレイクできなかった歴史を語った。これまでの時代の流れと、大きな発展に至らなかった原因はおおむね理解いただけたと思う。では、今後どうあるべきなのだろうか?
まず、持論ではあるが、3Dインターネットは、それ単体ではメディアとして確立は難しいと考えている。つまり既存のインターネットのサービスに”欠けている点を補完する”付加的位置付けである。例えば、
1)3次元空間でないと説明できない、または説明しにくいことがあり、それによりマーケティングとして障害になっている。
2)リアルタイムでコミュニケーションを取りたい。ただしプライベートは守りたい。(ゆえにテレビ電話はNG)
3)アバターを使った”遊び心”を持ったコミュニケーションを取りたい
4)アバターによる特別な仮想体験をしたい。
ビジネスとしての展開としては、アバターによる「背中押し」というメリットはある。ECではカートに入れるまではスムーズであるが、その先の決済までに躊躇うケースを改善できる。
つまり、このニーズが無ければ、その時間に居合わせないといけない3Dインターネットをわざわざ行う理由が無いのであり、メールやSNSなどで十分な方が多いと考える。
それを打破できる可能性が見えてきたコンテンツがある。その1つが「プラスプラス」社のWeb3Dである。
プラスプラスは、一般的なWebブラウザには標準でインストールされているAdobe社Flashを用いている。これにより多くのメリットが得られているだけでなく、今後の展開次第では大きなメディアの中核になりうると考えられる。まず、普通にブラウザで見ることができ、プラグインの供給などが一切ないので、通常のインターネットの閲覧の途中に3Dインターネットにすることができ、さらにそこからすぐに出て通常のブラウザへ難なく戻ることも可能である点だ。
つまり、MixiやFaceBookはもちろん、Twitter、さらにはAmazonや楽天などECの決済があるサイトまでシームレスに
できるということである。つまり、既存のWebから3Dがメリットになる時だけ途切れることなく瞬時に移動してもらい、
その後は今まで通りのWebサービスで対応できるということだ。単純に考えただけでも十分な広告モデルのアイディアが浮かぶだろう。
また、Flashであることで企業や学校のファイヤーウォールを難なく通過できることでユーザを絞る事もない。コンテンツ制作も既存のデザイナーがそのまま対応できるので開発においても障害が無いだろう。確かに3DCG画質は、さほど高くないのが問題ではあるが、これで3Dインターネットの面白さに気づいてもらい、ID登録と高画質なコンテンツへステップアップしてもらう「きっかけ」として十分であると考える。
さらに驚くことに同社はアバターを看板に貼ること軽量化したバージョンを持っており、数百人単位を1つの空間へ集めることも技術的に可能にしている。大きなコンサートホールで盛り上がる事もできるし、サッカーや野球の3Dゲームを観戦するという遊び方も提案できるだろう。ともすれば、そのゲーム内に広告を打つことでマーケティングを可能にできるだろう。
新しい可能性の2つめは、モバイル分野である。その代表的なのが「エイタロウソフト」社である。3Dインターネットのメリットの1つである「リアルタイムコミュニケーション」には、その場に岩併せないといけないという欠点がある。モバイルであれば、ちょっとした空き時間にでも3D空間へ入って仲間と遊ぶことができる。
また、携帯自体が特定個人を限定するため、携帯でID作成することは比較的簡単であり、携帯料金から課金することも容易である。同時に成りすましの防止にもなるので、セキュリティも高くすることもできるだろう。さらに、そのIDをPCにも使えるようにし、自宅に戻ればじっくり楽しめるようにでき、可能な限り仮想世界に接する時間を生みだすことになる。既にポータルなどでアバターがあれば、逆にそれを携帯へ飛ばすというような遊び方も考えられるだろう。同社は、スクウェアエニックス、カプコン、楽天、モバゲー、ガンホーなどあらゆる分野で顧客を獲得している。
最後の3つめの可能は、「Fix8」である。動画配信で有名な「スティッカム」社が日本では配布している。3Dインターネットで最も必要なのはリアルタイムコミュニケーションであるが、感情表現はゼスチャーに頼るしかない。日本人がゼスチャーを使うことが日常化していない状態もあり、なかなか感情を相手に伝えることは難しい。情けないことに、ちゃっとで絵文字や(笑)とか入れるしかない。これではメッセンジャーを使うべきだろう。そこで、Fix8はスカイプの広まりで最近増えているWebカメラで自分の顔を写すと、3DCGのキャラのお面が相手のPC画面に現れ、自分の顔の表情を捕らえた動きをするのである。これでビデオチャットすることで、直に顔は見せず感情を伝えたコミュニケーションできるのである。さらにお面は自作することもできる。
もしもこの3つの技術が融合できるのであれば、非常に高度な3Dインターネットが構築できると考える。共同プロジェクトを期待したいところである。
ただ、3Dインターネットを始めるきっかけ、という点と、さらにそれをどのように広告として活用できるのか?という答えは出ていない。それは次回のお話としたい。 |